2025.12.09 - Tue
たまちゃん
【LP型orサマリー型】TOPページは長いのが正解?短いのが正解?の結論は?
Webサイトのリニューアルにおいて、最大の悩みどころと言っても過言ではないのが「TOPページの構成」です。
- 「LPのように縦に長く、1ページで説得しきりたい」
- 「いや、TOPはあくまで目次として機能させ、詳細ページへ誘導すべきだ」
正直この議論に正解はありません。なぜなら「何を売りたいか」「誰に向けたものか」によって、最適な答えは変わるからです。
ただし、近年のユーザー行動にも変化が生じており、これまでの「勝ちパターン」が通用しなくなってきているのも事実。
そこで今回は、TOPページの構成として主流である「サマリー型」と「LP型」の特徴を整理しつつ、最新のトレンドを踏まえた「今、選ぶべき構成」について解説していきます。
そもそも「サマリー型」と「LP型」の違いとは?
まずは、それぞれの定義と向き不向きを整理していきましょう。これから作ろうと考えているWEBサイトがどちらに当てはまるか、イメージしながら読み進めてみてください。
A. サマリー型(回遊重視)
サイト内の「回遊性」を重視し、下層ページ(詳細ページ)への動線設置をメインとする構成パターンです。TOPページが「カタログの目次」のような役割を果たすイメージですね。
- 特徴:TOPページの情報量は抑えめ。ユーザーに興味のある“入り口”を選ばせるスタイル。
- 向いている商材・サービス:住宅・不動産、高単価なBtoB商材など、「じっくり検討したい系」の商材・サービス。
- メリット:ユーザーが自由に閲覧できるので、アクセス時のエンゲージメントが伸びやすい
たとえば、注文住宅や不動産などの高額商材の場合、TOPページでいきなり「うちの特長はね…!」と売り込まれると、ユーザーは警戒してしまいます。コーポレートサイトなら尚のことです。
このようにメインとなるユーザー層が「慎重に検討したい」と考えているであろうケースの場合は「サマリー型」を採用したうえで、施工事例やプランを自由に閲覧させ、自分で納得してもらう(=回遊させる)方が、結果的に信頼獲得につながりやすくなります。
また事業領域が広い企業の場合、TOPページですべてを語ろうとするとどうしても情報過多になってしまいます。そのため、コーポレートサイトの場合、この「サマリー型」が採用されるケースが多いですね。
B. LP型(訴求重視)
1つの商材やサービスを売ることに特化した、縦に長い構成です。ユーザーの課題(悩み)を提示し、解決策を紐解き、「選ばれる理由」を畳み掛けていくスタイルになります。
- 特徴:縦に長い。TOPページだけで営業トークが完結するような構成。
- 向いている商材:単品通販、主力事業が1つに決まっている企業。
- メリット:ページ内で説得しきるため、ハマればCVR(コンバージョン率)が高くなりやすい。
実は、今アクセスいただいている弊社リーピーのコーポレートサイトも、この「LP型」の要素を強く持っています。
弊社の場合、提供サービスはブランディングからWebサイトのマーケティング代行等、サービス展開は多岐にわたるのですが、顧客との第一接点となるのは「Webサイト制作」であり、その他提供サービスはどれもこのWebサイト制作を活かしたサービスです。
そのため、まずは起点となる「Webサイト制作」をご依頼いただくためにも、この「LP型」を採用しています。
セオリーとして、「じっくり選ばせたいならサマリー型」「一点突破で売り込みたいならLP型」という使い分けが存在します。まずは自社の商材・サービスがどちらのタイプかを見極めることがスタートラインですね。
万能なLP型ですが、昨今はユーザー行動の変化により“逆風”が…
「うちはとにかくこのサービスを売りたいから、リーピーさんと同じLP型でいこう!」
そう判断するのは、少し早いかもしれません。ここからが本題です。
最初にもお伝えした通り、近年ユーザー行動が変わりつつあり、「LP型」を採用するにしても注意点があります。
特にスマホユーザーのコンテンツ消化速度は顕著に…
これまでは、「WebページといったらSEOのことも考えて最低5,000字は~」など、「Web=長文で構成すべき」というような風潮がありましたが、近年TikTokやYouTube Shortsなどの“タイパ(タイムパフォーマンス)”に特化したコンテンツ普及もあってか、ユーザーがコンテンツに向き合う時間が極端に短くなってきています。
そしてこれは何もBtoCだけの話ではなく、「早く結論がほしい」というユーザー習性の話のため、BtoBサイトにおいても同じことが言えるでしょう。
つまり、かつてのように「じっくり文章を読んで比較検討する」という層は減りつつあり、「パッと見て、直感的に自分に合うか判断する」という行動様式が主流になりつつあるのです。
もはやスクロールは「親指の労働」と揶揄される時代に…
当たり前ですが、Webページは“ユーザーに読んでもらってこそ”のものです。
しかし今やアクセス時にスクロールバーを見て「うわ…ページ長い…」と即離脱してしまったり、そもそもスクロール自体を嫌うユーザーも多いのが現状です。
つまり、「選ばれる理由」や「お客様の声」などをLP型で展開したとしても、「ページの下の方にある」というだけで、物理的にユーザーの目に触れていない可能性が高いわけです。
これらも踏まえると、LP型を採用するにしても、常に「サイトで伝えるべき情報か?」を疑いながら、可能な限りコンパクトに構成する、…といった努力が必要ですね。
「LP型ならしっかり説得できる」というのは、あくまで「最後まで読んでもらえるなら」という前提条件付きの話です。
現代の「タイパ(タイムパフォーマンス)」を重視するユーザー(特に若年層/BtoCなど)を相手にする場合、もはやこの前提は崩れつつあると認識すべきですね。
結論:これからのTOPページの最適解
以上の「商材特性」と「時代背景」を掛け合わせると、これからのTOPページが目指すべき方向性が見えてきます。
たとえLP型が向いている商材であっても、「読まれないリスク」を回避するために、構成は「サマリー型(短尺化)」に寄せていくべきです。
具体的には、以下のようなハイブリッドな考え方が求められます。
- ファーストビューで勝負を決める:スクロールしなくても「何の会社か」「どんなメリットがあるか」が一瞬で伝わるようにする。
- 詳細は下層へ逃がす:TOPページで全てを説明しようとせず、「詳しくはこちら」のボタンを押させることをゴールにする(マイクロコンバージョン)。
- 動画を活用する:長いテキストの代わりに、1分以内の動画で直感的に魅力を伝える。
「LP型かサマリー型か」という二元論ではなく、「LPのような訴求力を持たせつつ、構造はサマリー型のようにシンプルに」——これがWebサイトにおける“これからの時代の最適解”だと考えています。
「御社にとってのベスト」を見つけるために
ここまで「時代の流れ」についてお話ししてきましたが、もちろんターゲット層の年齢が高い場合や、極めてニッチな専門分野で「深く知りたい」というニーズが強い場合は、あえて重厚なLP型を採用することも選択肢に入ります。
重要なのは、流行やセオリーを鵜呑みにするのではなく、「御社の顧客は、どんな気持ちでサイトを訪れるのか?」という視点を徹底的に突き詰めることです。
株式会社リーピーでは、Webサイト制作を起点に、公開後サイトにおけるマーケティング代行(SEO対策・CVO)など、運用フェーズも見据えたWebサイト制作をご支援しております。
地域・業種・サイト種別など問わず、幅広い実績をご紹介しておりますので、ぜひWebサイトの新規制作やリニューアルをお考えの場合は、デザインや魅せ方の参考としてお役立てください!
この記事を書いた人
たまちゃん
マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。
世界的なWebデザインアワードも受賞!
全国にある制作会社でも随一を誇る、14名のWebデザイナーが在籍。
世界最大級のWebデザインアワード「Awwwards.」の受賞歴も豊富なリーピーの制作実績を、ぜひご覧ください。















