中川質店 店長 中川貴之 様
「まさかここまで考えさせられるとは」老舗質店がHPで掴んだ新規顧客と未来

法人名 | 中川質店 |
---|---|
設立 | 1948年 |
所在地 | 〒514-0815 三重県津市藤方2626 |
従業員数 | 〜30名 |
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事業内容 | 質預かり、買取、販売 |
Webサイト |
https://shichiya.mie.jp/ |
Leapy's Works

中川質店 | 中川質店|コーポレートサイト
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中川質店 | 中川質店|印刷物デザイン(名刺)
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「今まで漫然とお店を続けていました。まさか、ここまで考えさせられるとは思っていませんでした」…そう語るのは、三重県津市で70年以上続く老舗、中川質店の店長・中川貴之様。初めてのホームページ制作を通じて自店の強みと向き合い、業界のイメージ払拭にも挑戦。結果、着実に新規顧客を獲得し、集客を伸ばし続けています。
金融機関での経験を経て家業を継ぎ、お客様の人生に寄り添うことを決めた店主の想い、そしてホームページ制作がもたらした変化について、じっくりとお話を伺いました。
(インタビュー実施日:2019年2月)
70年以上続く、津市の老舗質店
ーー 創業の経緯など、事業内容をお聞かせください。
三重県津市で昭和23年から質屋をしています。もともとは津市の中心部にある大門商店街で祖父が呉服屋をしていました。空襲で店舗が焼けてしまったため、その後、現在の場所に移ってきて質屋を始めました。
最近、「質屋」という言葉は死語になりつつありますが、簡単に説明すると、お客様にバッグや指輪、時計などの品物を預けていただき、それを元にお金をご融資させていただくお店のことです。当店では、その他に買取や販売も行っています。私が4代目で、先代もまだ現役です。
周りでは質屋とか、「屋」のつく商売が無くなりつつありますが、戦後全国に20,000店くらいあった質屋も、現在は1/10の2,000店くらいに減っています。
金融機関から質屋へ、異色の転身
ーー もともと「金融機関」にお勤めだったとお伺いしました。
2014年に家業を継ごうと、戻ってきました。以前は地方銀行に勤めていて、10年ほど融資を担当していました。
当時、田舎だと、どうしても跡継ぎがいない、商店街も無くなっていく、いう現状を目の当たりにしていました。そんな中、銀行であれば、会社の方針もありますので、融資が通らないこともありましたが、質屋だと自分の判断でできるので、そのあたりも魅力の一つだと思い、跡を継ごうと決心しました。地元を盛り上げたいという想いもありつつ、金融の知識と融資をリンクさせることができる「質」という仕事に魅力を感じました。
お客様がお金のことで困っている時に、バッグなどをお預かりしてご融資させていただき、返金時には利息というお金をいただくので、当店がお礼を言うのは当然ですが、お客様からも「ありがとう」というお言葉をいただくことも多く、ダイレクトに喜びを感じるようになりましたね。
人生が垣間見える、質屋のやりがい
ーー 「質」というお仕事は、人生が垣間見えることも多いとのことですが
それはありますね、むしろそれが、やりがいに繋がっています。なかなか他では聞かない話とか、「そんなこともあるのか…?」と、毎日のように驚くことがあります。そのため、店頭では人生相談みたいになることもあります。田舎なので、世間話をしながらとか。
2年前ほど前ですかね、ぱったり来なくなったお客様がいらっしゃって、事故にあってしまったと噂では聞いていましたが、それだけではなく、「そろそろ質屋を卒業せなあかん、こんなことしてたらあかん。」と言われていたそうです。しかし、「質屋に行かんとハリがない。」とまたご来店いただき、自分で稼いでお金を返すという日々の方が生き生きすると話されていました。
もはや、生活の一部に近い存在だと当店を思っていただいていることに感謝しています。また以前までは、質屋に行っているということを言いづらい人も多かったのですが、最近は質屋に対する認識、お金を借りるということへの意識も少し変わってきているのではないかと思います。気軽に相談しやすいというのもあると思いますが。
逆風の中で見出す、対面の価値
ーー 地元でも質屋さんは減っているんですか?
津市だけで40年前は40軒近くありました。同じ町内でも20軒くらいあったと聞いていますが、現在は6軒です。
やはり、跡継ぎの問題や全国展開の大型買取店との競合のほか、インターネットの普及で店舗に行かなくてもダイレクトで取引ができるようになってきていることも要因だと思います。しかし、インターネットとは違う、対面での質屋の醍醐味、良さもあると思っています。品物を通して、コンサルタントやコンシェルジュのように、ちゃんと対面でアドバイスできることは強みだと思っています。
正直、利益よりも「そのお客様にふさわしい選択なのかな」と考えながらやっています。商品によっては預からない、買い取らないという判断もしますが、商品にまつわる昔の話を聞き過ぎてしまうと、価値がない物を預かってしまうこともあります。ビジネスライクに買い取らないという判断もできますが、無下にできないこともありますので。
また、最近の若い方は質という言葉を知らない人が多いので、一般的に買取を想定されるケースが多く、一度買い取ってもらうと戻ってこないというのが当たり前の感覚なんですが、買取と質預かりの違いを説明すると、そこで初めて品物が返ってくる「質」というものを知られて、ご利用される方もいらっしゃいます。
独自のスタンスと新たな課題
ーー その中で差別化として、取り組まれていることはあるのでしょうか?
まず、田舎なのでケンカはしません(笑)。なので、大々的に差別化の話はできませんが、当店では、場合にもよりますが、期限を数日過ぎたからといって、延長料を頂かないこともあります。逆に、ご返金が早い場合はサービスをすることもあります。
実際、これまではリピーターと紹介のお客様がほぼ全てでした。初めての方からすると、お店があっても入りにくい、何をやっているかわからない、暗い、怖いといったマイナスイメージがあると思います。そして、最近ではリピーターの方も高齢化などで、段々減っていく傾向にあります。
例えば、ご年配の方だと、免許証を返されてご自身一人でご来店できなくなる方も増えています。そんな中、娘さんとか息子さんに「質屋に行く」とは言いづらいので、お孫さんに頼んで一緒にご来店される方もいらっしゃいます。その後は、そのお孫さんだけでご来店される場合もあり、世代を超えた繋がりもあるんだなと感じました。
そんな中、もしかしたら、若い層も増やせるかもしれないと思い、ホームページの制作を検討し始めました。
時代の変化とホームページへの期待
ーー 周りもホームページを作るお店が増えているし、そろそろ自分達にも必要だな、と?
まさしくその通りですね。父はパソコンのつけ方も知らない、超アナログ人間で、インターネットに関しては何も知らない状態でした。しかし、私は質屋の修行のため2年間大阪に行って、そこで質屋の状況も変わっていると感じ、いかにインターネットを活用することが大切かを実感していました。
未来への展望:挑戦は続く
ーー これからの事業はどのようにされていかれるのでしょうか?
今後は会社を法人にして、従業員も雇い、出張買取など自ら外に出ていく営業スタイルも取り入れていきたいです。また、ホームページを作ってから新規のお客様が順調に増えているので、インターネットを使った販売、買取にも挑戦したいと考えています。
あと、個人的な思いですが、「わいわい、がやがや、みんなで楽しく仕事をしたい」、そしてお客様にも気軽に足を運んでもらって、笑顔になっていただけるようなお店作りをしたいと思っています。
コンサルティング型制作で課題解決をご支援!
リーピーでは、お客様が抱える“経営上の課題”を踏まえ、課題解決に直結するWebサイトを「コンサルティング型」でお作りします。
まずはヒアリングを通して、同業他社の成功事例などをご紹介しますので、お気軽に無料相談よりお問い合わせくださいませ。
リーピーとの出会い:「えいや!」の勇気
ーー 当社にご依頼を頂けた理由もお聞かせいただけますか。
検討していた当時はリーピーさん以外の他の会社にも少し話を聞いており、前に修行していた大阪や名古屋の会社にも、どれくらい制作料金がかかるのか、などは確認していました。 インターネットでは最初、三重県を中心に東海エリアの制作会社で、地元に密着している会社が良いなぁと思って探しました。
そして、検索をする中で、それぞれの会社の制作実績や制作の流れ、会社概要などを比較して、その中でも温かい内容のホームページの制作実績があり、制作の流れも結構わかりやすく書いてあって、しかも、ほぼ毎日全国からお問い合わせが来ているという点が気になり、リーピーさんに問い合わせました。
当店は小さなお店なので、本当に問い合わせしても良いのかなと不安になりましたが、「えいや!」と勇気をもってボタンを押しましたね。すると、その2時間後くらいにメールがあって、翌週には当店での打ち合わせというスピーディーな流れでした。始め、営業担当との打合せとメールに書いてあったので、てっきり、担当の方がお見えになるのかと思って、打ち合わせ当日、名刺交換をしてみたら、「えっ!社長が一人で来たの!?」とびっくりして、全国から問い合わせがある会社の社長が、「まさか津市まで来るのか…!」と驚きました(笑)。
打ち合わせのアポイント自体もリーピーさんも忙しいだろうから、一旦メールなどで軽く話して、ゆっくり進むものだとイメージしていたので、まさか会社のトップ自身が全国を飛び回って営業活動をしているとは…、想像もしていませんでしたよ(笑)。
制作過程での驚きと自己分析
ーー ありがとうございます(笑) 制作過程でのやり取りについてはいかがでしたでしょうか?
最初のヒアリングシートとかターゲットのお客さんを想定したシートがありますよね。一番は、あの内容とボリュームに驚きました。
今まで漫然と仕事をしてきたので、お店の状態とか業界がどうなっているのか、今後どうしていくのかなど、自己分析をしていなかったのですごく考えました。そのとき、リーピーの野村マネージャーからも「ホームページは世の中にたくさんあるので、よく考えないと、見てもらえません。考えるボリュームは多いですが自分の個性を出して、お客さまのことを考えて、頑張ってください。」と、励ましの言葉をいただけて、頑張れました。特にターゲット(ペルソナ)も、「ここまで絞るのか!」とは思いましたね。
確かに、きれいな言葉ばかりを並べても、見る人には伝わらないんじゃないかなと思いますし、結果的にお店の状況や今後の展開を考える良い機会になり、すごく良かったです。
プロの技:写真撮影と専門知識
ーー 写真撮影も初めてだったとお伺いしました。
初めてでしたね。来ていただいたカメラマンさんは前から雑誌に載せる商品の撮影もされていたというので、ポイントの撮り方とか上手くて、すごく驚きましたね。段取りもスムーズで、すこし伝えると、一番キレイに見える撮り方をしていただけて有り難かったですね。
ーー 当社の知識、スキルなどについてはどのようにお感じになりましたか?
感じたのは、自分がこれを盛り込みたいと思った内容について、SEOなどの検索順位がどうなるのかという点も含めて、具体的に細かなアドバイスをいただけたことですね。そこには最近の動向や状況も踏まえられていて、すごく考えながらホームページを作っていくんだなぁと感心しました。
例えば、「質屋」か「質店」か、どちらのキーワードの検索ボリュームが多いかなど、そういうところまでは全く思いつかなかったので、それはすごいなぁと思いました。
ホームページ公開後の嬉しい変化
ーー ホームページが完成してからの「成果」も、お聞かせいただけますか?
そうですね、日本人のお客様と外国人のお客様に分けて考えますと、日本人の方についてはまず、公開後1か月目くらいに初めて、「ホームページを見ました。」という女性がご来店されました。その後も3日に1回は新規のお客様が来ましたね。しかも、ご来店いただいて、そのまま取引に繋がっています。この流れはその後も続いておりまして、今は忙しい毎日となっています(笑)
初めて来られる方はスマホで検索されてお見えになるのですが、「津市 質屋」とか「近くの質屋」とかで検索されて、ご来店されているようです。また、これまで少なかった20代、30代、40代の男性の方のお客様も増えました。遠いところだと、車で1時間半はかかる紀北町の方とか、たまたま津市にいて、「近くの質屋」で探していたという鈴鹿市の方など、遠方のお客様もご来店されるようになりました。
埋もれていた層がいたというか、まだまだ知られていないなと思ったので、これからもっと知名度を上げていきたいと考えています。また、外国人の方の場合は、これまでは友達からの紹介が多かったのですが、HPを見てご来店いただける方も増えています。
リアルとネットが生む相乗効果
ーー 新たな集客の流れができたのですね。
リーピーさんにはホームページのほかに、名刺とショップカードも制作していただいたのですが、そのショップカードはリピーターさんも持って帰って、周りの方に渡してくださり、そのまま新規のお客様へと繋がっています。ホームページを持ったことで、新たな集客の流れができました。ショップカードは元々、お客様の意見から取り入れたのですが、やはり、お客様のニーズにお応えすると、良い流れが生まれるんだなっと実感しました。正直、サイトオープンから、たった3ヶ月で、ここまでの成果が生まれるとは思ってもいませんでした。
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制作料金以上の価値を実感
ーー 実際、「制作料金に対してのリターン」という意味ではいかがでしょうか?
感想としては、即効性がすごくあると感じています。さらに集客するために、インターネット広告を出すことも必要だと思いますが、その前にホームページを公開しただけで、お客様も増えているので、今後この効果は何倍にもなっていくんじゃないかと期待しています。体が潰れないか心配です(笑)。
5年前に今のお店に入った時は、電柱看板が一番安かったので一年で20~30本増やしたんです。昨年は野立て看板を2~3本増やしました。田舎だと車社会なので、電柱看板・野立て看板も効果があると思いますが、そこにホームページが組み合わさると、明らかに相乗効果を感じますね。
新規集客をするにあたって、強みを持てたのは大きいですね。
これからのリーピーに期待すること
ーー これからのリーピーに期待することもお聞かせいただけますか。
とても変化の早い時代ですので、その時々に応じた広告や宣伝方法のアドバイスをいただければ助かります。予算との折り合いを考えながら、採り入れられるものは採り入れようと思います。リスティングのバナー広告配信も考えていますが、何回もバナーが出るのはどうなんだろうなぁと自分ではまだ迷っています。
ーー 地域性があるのでGoogleマップ上での上位表示広告も良いもしれないですね!
へぇ〜、そういう広告もあるんですね。今度また詳しく教えてください!
検討中の方へメッセージ
ーー 当社のホームページをご覧になっているご検討中の方に一言お願いいたします。
低予算で期待以上のホームページが完成して、その効果も実際に表れています。依頼をすることは、なかなか勇気のいることではありますが、まずはお会いするアポイントを入れて一度面談されることをお薦めします。自分が感じることや疑問を全てぶつけたら良いと思います。リーピーさんはマッハのスピードで回答してくださるので、僕らも安心できます(笑)。
岐阜市にあるリーピーさんのオフィスにも訪問させていただきましたが、どのような場所で、どのような雰囲気でスタッフさんが仕事をされているのかもわかり、さらに安心しました。自分で体験する意味でも、問い合わせだけではなく、リーピーさんのオフィスに行かれても良いのではないかと思います。
まとめ
金融機関から家業の質屋へ。大きな決断を経て、地域のお客様と深く向き合ってきた中川様。ホームページ制作という新たな挑戦は、ご自身の事業を見つめ直す貴重な機会となり、そして、予想以上のスピードで新規顧客獲得という成果に繋がりました。老舗の暖簾を守りながらも、時代の変化に対応し、インターネットとリアルの融合によって新たな価値を生み出そうとする中川質店のこれからの挑戦から、目が離せません。
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