2024.02.20 - Tue
たまちゃん
【旅館・ホテル】宿泊施設向け!現在公募中の補助金・助成金をまとめてみた|補助金情報
昨今、新型コロナウイルスの猛威による自粛ムードの影響もあり、旅館やホテルをはじめとした多くの宿泊施設は売上減少を余儀なくされ、未だ厳しい状況に置かれています。
このような観光事業自体の縮小傾向もあり、現在国や観光庁などが率先して、様々な補助金制度を公開しています。そこで本記事では、2020年6月現在、旅館・ホテルなどの宿泊施設が補助対象となる補助金・助成金制度をご紹介していきます。
- コロナ対策として、新たな設備投資を考えている
- 今のうちに外国人観光客確保に備えた先行投資を…
という宿泊業界の事業者様は、ぜひご参考くださいませ!
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小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者のみを対象とした『販路開拓等に対する取り組みへの支援』を目的とした補助金制度になります。
基本情報
- 対象:小規模事業者 等
- 補助額 : ~50万円
- 補助率 : 2/3
想定される活用例
- ネット集客、それによる売り上げ増加を目指す際のホームページ制作費
- インターネット販売を強化する際のECサイト(通販サイト)などの制作費
- 少人化を目的とした自動受付機などの導入費
※加点には、感染症の影響によって売り上げ減少などを証明するための書類提出が必要
公募期限について
通年にて公募中(公募期限後に審査・採択)
第1回 | 公募終了 |
第2回 | 公募終了 |
第3回 | 2020年10月2日(金) |
第4回 | 2021年2月5日(金) |
まとめ
本制度は、補助対象が「小規模事業者(従業員数20名以下)」と他の補助金制度に比べ、対象となる事業者数が少ないですが、その分補助内容が「販路拡大の為の取り組み」と非常に幅広く、さらに通年公募のため、補助金制度の中でも比較的使い勝手のいい制度ですね。
WEB集客・販売による販路拡大を図る際には、その際のECサイト(通販サイト)やホームページ制作等も補助対象となります。下記記事にて、具体的な申請方法や本助成金を使ってホームページ制作を依頼するときのポイントなども詳しくまとめておりますので、ぜひこちらもご参考ください!
参考記事:『HP作成・ECサイトも支給対象!小規模事業者持続化補助金とは?【2020年】』
JAPANブランド育成支援事業
基本情報
- 対象 : 中小企業(共同申請も可)や、中小企業に対する支援を行う商工会(商工会議所)、組合、NPO法人 等
- 補助額 : 500~2000万円
- 補助率 : 2/3
想定される活用例
- 海外や全国規模での販路開拓を行う場合
- 新たな観光需要獲得のための新商品・新サービスの開発を行う場合
※補助事業内にて、クラウドファンディング(購入型)やECサイトでの商品販売、オンライン商談会などに取り組む場合には加点措置の対象となります。
公募期限
第1ターム | 第2ターム | |
事前連絡期限 | 2020年6月22日(月) | 2020年7月13日(月) |
申請受付期限 | 2020年6月29日(月) | 2020年7月22日(水) |
※本補助金制度では、申請書類の提出前にメールによる事前連絡が必要になります。指定のメールひな形も存在しますので、検討中の方は公募要領(5ページ)をご参考ください。
まとめ
全国や海外への販路開拓ということで、「ECサイトを作って、大幅な販路開拓を図りたい!」という事業者様にピッタリな補助金制度ですね。
また、補助上限が500万円と非常に大きいだけでなく、複数の中小企業による共同申請も可能なため、中小企業の販路開拓においてはかなり自由度の高い制度だと思われます。
ただ、公募期限が非常に短く、審査までに必要な書類が多い点が少し難点ですね。
参考記事:『【最大500万円】ECサイトを作りたい方必見の補助金、『JAPANブランド育成支援事業』とは?』
雇用調整助成金
こちらは、経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、労働者に対して一時的に休業、教育訓練又は出向を行い、労働者の雇用維持を図った場合に、休業手当、賃金などの一部支援を目的とした助成金制度です。
基本情報
- 対象 : 大企業・中小企業 等
- 助成率 : 大企業の場合 1/2(中小企業の場合 2/3)
- 支給限度日数 : 1年間で100日
特例の対象となる事業者
本制度では、新型コロナウイルスの影響を受ける事業者に対して、以下のような特例措置を行っています。観光関連産業から部品の調達・供給などにより影響を受ける製造業等、幅広く特例措置の対象となりますので、ぜひチェックしてみてください。
特例措置の内容
- 休業等計画届の事後提出が令和2年5月31日まで可能。
- 生産指標(売上高等10%減)の確認対象期間を3か月から1か月に短縮
- 雇用指標(最近3か月の平均値)が対前年比で増加している場合も対象。
- 事業所設置後、1年未満の事業主も対象。
- 雇用保険被保険者として継続した雇用された期間が6か月未満の労働者も助成対象に。
- 過去に本助成金を受給したことがある事業者について、
ア 前回の支給対象期間の満了日から1年を経過していなくても助成対象に。
イ 支給限度日数から過去の受給日数を差し引きません。
まとめ
本助成金制度は、労働者の雇用維持を目的とした制度の為、以降も景気動向に合わせて、特例措置等の拡大を予定しているようですね。
今後ますますの景気停滞・衰退が考えられる状況ですし、特に従業員数が多い企業については、今後の新型コロナウイルスの感染拡大を前に要チェックしておくべき制度といえるでしょう。
参考資料:『雇用調整助成金 |厚生労働省』(PDFファイル)
訪日外国人旅行者受入環境整備緊急対策事業費用補助金
宿泊設備基本的ストレスフリー環境整備事業
こちらは、新型コロナウイルスによる自粛期間を「観光需要回復に向けた準備期間」と位置づけ、訪日外国人旅行者が快適に宿泊できるよう「宿泊施設の受入環境整備」に対する支援を目的とした補助金制度になります。
基本情報
- 対象 : 旅館業法の営業許可を得た宿泊事業者(旅館・ホテル等)
- 補助額 : ~150万円
- 補助率 : 1/3
想定される活用例
- Wi-Fi環境の整備
- トイレの洋式化
- 多言語対応(自社サイトや館内案内表示の多言語化)
- 決済端末の整備
公募期限
令和2年3月31日(火)~6月30日(火)
本補助金における補助対象事業の実施期間は、交付決定日から令和2年12月31日までになります。(改修工事などを実施する場合には、この期間内にて施工・支払いまでを完了している必要があります。)
※予算上限に達した場合には、期限を前倒しして公募を終了する場合があります。
まとめ
Wi-Fi環境の整備やトイレの洋式化などは、外国人観光客だけでなく、日本人観光客からも需要が高いため、「全体的に宿泊に対する満足度を高めたい!」という事業者様はぜひ活用してみてはいかがでしょうか?
参考資料:『宿泊施設基本的ストレスフリー環境整備事業|公募要領』(PDFファイル)
地方での消費拡大に向けたインバウンド対応支援事業
こちらは、新型コロナウイルスによる自粛期間を「観光需要回復に向けた準備期間」と位置づけ、「外国人観光案内所の受入環境整備」に対する支援を目的とした補助金制度になります。
外国人観光案内所のカテゴリー
外国人観光案内所には、それぞれその対応レベルを元にしたカテゴリーが存在します。
本制度では、このカテゴリー毎に補助内容が大きく異なりますので、あらかじめご自身の施設のカテゴリーをチェックしておきましょう。
分類 | 主な機能 |
カテゴリーⅢ | 常時英語による対応が可能。その上で、英語を除く2以上の言語での案内が常時可能な体制がある。全国レベルの観光案内を提供。原則年中無休。Wi-Fi あり。ゲートウェイや外国人来訪者の多い立地。 |
カテゴリーⅡ | 少なくとも英語で対応可能なスタッフが常駐。広域の案内を提供。 |
カテゴリーⅠ | 常駐でなくとも何らかの方法で英語対応可能。地域の案内を提供。 |
パートナー施設 | 観光案内を専業としない施設であっても、外国人旅行者を積極的に受け入れる意欲があり、公平・中立な立場で地域の案内を提供。 |
基本情報
- 対象 : 日本政府観光局が、カテゴリーⅠ以上の認定をしている、又は認定する見込みがある案内所を設置、運営する地方公共団体、民間事業者等
- 上限額 : カテゴリー毎に補助対象となる経費が異なります
- 補助率 : 1/3
想定される活用例
<カテゴリーⅠ・Ⅱ・Ⅲの場合>
- 多言語案内・翻訳用タブレット端末
- 多言語案内・翻訳システム機器(ウェアラブル翻訳機、対面翻訳機など)
- 無料公衆無線LAN環境の整備
<カテゴリーⅡ・Ⅲ>
- VR(仮想現実)機器
- デジタルサイネージ
- 観光案内所整備・改良(トイレの洋式化や機能向上を含む)
- 案内標識
公募期限
令和2年3月31日(火)~7月31日(金)
※予算が無くなり次第、募集を終了させていただきます。
まとめ
本補助金では、カテゴリー毎に補助対象が異なりますが、無料公衆無線LANや多言語翻訳システムやその際に必要となるタブレット端末などについては、全カテゴリー共有で補助対象となります。
また本補助金は、地方公共団体だけでなく、民間事業者も補助対象となりますので、ぜひ利用を検討してみてはいかがでしょうか?
参考資料:『訪日外国人旅行者受入環境整備緊急対策事業費補助金|応募要領』(PDFファイル)
宿泊施設バリアフリー化促進事業
こちらは、新型コロナウイルスによる自粛期間を「観光需要回復に向けた準備期間」と位置づけ、「宿泊施設のバリアフリー化による受入環境整備」に対する支援を目的とした補助金制度になります。
基本情報
- 対象 : 旅館業法の営業許可を得た宿泊事業者(旅館・ホテル等)
- 上限額:補助事業によって変動
- 補助率 : 補助事業によって変動
想定される活用例
- 客室の必要最低限の改修(手すりの設置、段差の解消など)
- 客室の大規模改修(車椅子使用者用の設備など)
- 共用部の改修(スロープ・エレベーターの設置)
「1.客室の必要最低限の改修」に関しては、必要経費の実額補助(定額補助)を受けることができ、その際の上限額は100万円となります。
また、「2. 共用部の改修」、「3. 客室の大規模改修」の場合には、発生経費に対する1/2(最大500万円)までの補助を受けることができます。
公募期限
令和2年3月31日(火)~6月30日(火)
※予算が無くなり次第、募集終了となります。
まとめ
ご年配の方にとって、「バリアフリーな施設か否か?」というのは、非常に重要であり、宿泊先を選ぶ際の基準にもなり得ます。
本補助金では、宿泊施設のバリアフリー化に対し、客室内必要最低限のバリアフリー化であれば、上限100万円まで、共用スペースや客室の車椅子使用者への対応であれば、上限500万円までの補助を受けることができます。
これを機に、未だバリアフリー化できていない事業者様はぜひ本補助金を利用した施設のバリアフリー化を検討してみてはいかがでしょうか?
参考資料:『宿泊施設バリアフリー化促進事業|公募要領/申請の手引き』(PDFファイル)
この記事を書いた人
たまちゃん
マーケティングデザイン部 マネージャー/Webマーケター 大学在学中に、複数Webメディアを立ち上げ、アフィリエイターとして法人化。設立から2年後、社会貢献などの「働きがい」を求め、リーピーにジョイン。 現在は、現場で培ったWebサイトの運用経験を元に、お客様サイトの運用代行や自社コーポレートサイトの運用など、幅広いマーケティング領域を担当。
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