確実とは言えない。でも、確実にさせようとする姿勢と戦略は必要。
休日はよく、会社で一人、事務処理をやっていることが多いです。平日は外出も多いため、なかなか時間が取れないので、こういう時にまとめて作業しています。
最近は「ランディグページ制作+リスティング広告の運用代行」の組み合わせや、当社独自のSEO対策へのご依頼が増えています。どのクライアントも“集客”、“反響”への興味度合いが増しているように感じます。特に人材不足といわれる今は求人のためにアクセス増加を図るケースが多いです。その中で最近、facebookなどを見ていると、「地方企業はfacebook広告を使わない理由が無い。」とか「地方企業こそ、リスティング広告を活用すべき。」といった話題をよく目にします。
僕個人としては、この考え方はかなり危険だなっと感じています。僕が地方に移り住んで、この仕事をやるようになって、よく聞く話が、「地方には情報が入ってこない。」ということです。
これは、分解すると、
・情報収集をするためのWebのリテラシーが不足している
・実際にセミナーや展示会はほぼ皆無なので、見聞きする場所が無い
・地元のWeb系の企業からもそういう提案、話を聞かない
などに分かれると思います。
これは全て正しい、事実であり、僕らの位置する岐阜県においても、Web系の会社は20社程度しかありません。200万人の人口で法人数8万社と言われる中で、たったの20社程度です。岐阜県内において普段出会う会社の3社に1社は、岐阜県外の制作会社や広告会社に依頼しています。
ただ、その中で“誤った情報”という意味ではなく、成果が出る会社もあれば、出ない会社もある中で、「全ての地方企業」という括りで理想論を語られるのは間違っていると考えています。リスティングもSEOもfaceook広告も実際に効果があります。ただ、結局はそれは企業によって違う、ということを正しく伝えていかなければいけないと考えています。
リスティングだったら、CPA(1件あたりの獲得コスト=反響1件を獲得するためにかかった広告費)がいくらになるのか、実際に運用してみてそうならない場合はどうするのか、SEOであれば、順位向上を狙えるワードは一体何で、順位向上を図れた場合にアクセスがどう変化するのかなど、このあたりの話も正しく伝えて、実際に手掛けた事例やうまくいかなった場合の対応策も合わせて伝えるべきだと思います。もちろん、その際に成果が出ないだろうと過去の経験から判断できる場合には薦めないという選択肢は必ず提案すべきだと考えています。
例えば、facebookの利用率が70%を越えているからfacebook広告を使うべきだ、とか、ホームページ制作をするにあたり、このCMSは簡易的で使いやすいので使いましょう、という論理では不十分で、「facebook広告はCPAがいくらで成り立つ可能性が過去の事例から見ても高いので、一度やってみて、そこで仮に上手くいかない場合はこういう対策を取るので、こういう結果になる可能性が高いです。そのため、今回の投資金額に対する効果は見込めます。」という具合です。商材や企業体によっても、成果は異なるため、どうしても可能性という話しか出来ませんが、そこに対し、コミットしようする姿勢は必要だと考えています。
先ほど述べた地方企業の実態からすると、こういう姿勢のWeb会社が増えなければ、地方企業全体のWebのリテラシーは上がらないと考えています。Web会社からすると、成果が見えない中でコミットしようとする姿勢は怖いものだと思います。だからこそ、そのような提案をする会社がほとんどないということにも繋がってきます。ただ、それ以上に必要なものは“信頼”だと、当社は考えているので、今のままの姿勢で僕らは提案し続けるつもりです。