2019.10.08 - Tue
第七期。第二創業フェーズです。
10月に入り、当社も丸6年を数え、七期目に突入しました。まずは、全国のお客様に心より感謝申し上げます。
創業日に机が間に合わなくて、段ボールの上でノートパソコンを打っていた頃はもう6年前で、総勢24名の規模になり、いわゆる“会社らしい組織”になってきました。(写真は先日行った20卒の新卒内定式の様子です。)
人数が増えると、当然組織の悩みが増えます。自分たちはベンチャーだと思っていますが、ベンチャーでも組織の悩みは当然出てくるので、私自身は最近、もっぱら組織作りに時間を割く毎日です。以前までと違い、私自身も少しだけ現場を離れ、組織として動くようになり、やっと第二創業フェーズに入ったと感じています。
今回は七期目に入り、新しい取り組みを始めましたので、ご紹介させていただきます。
会社のブランディングを強化
今年2月に岐阜県ワークライフバランスエクセレント企業の認定を受けてからというもの、すっかり働き方系の話題の取材ばかりになり、お会いする方々に「働きやすいんでしょ?」と言われる機会が増えてきました。
「働き方が目立つ会社=ゆるい会社」と誤解されがちですが、社内は全くゆるくありません。細かくタスク管理されていますし、毎週1on1(ミーティング)も実施し、案件別の細かい採算管理もされています。当社の見学にお越しになる方々には、このあたりの仕組みをご覧いただいているのですが、皆様、驚かれます。「こんなにも細かい管理なんですか?」と。
私としては、当社のような受託をメインとする会社は労働時間と売上が比例するケースが多いと考えています。
当然、生産量が増えることで、売上に繋がりますが、当社はここに「働きやすさ」を同時に追求しているので、生産量を確保しながら、いかに残業ゼロだったり、ユニークな福利厚生の時間だったりと、社内の労働環境を変えるための取り組みも行っています。
私自身もイクボス養成講座で登壇させていただいたりと、育児キャラが浸透してきていますので、もうここは、いっそのこと、「働き方」でブランディングしてしまおうと考えています。
なぜ、当社は比較的働きやすい環境を実現できているかというと、新規の問い合わせが全てWebからの反響で、新規の採用応募も採用広告費をかけずに年間数百人の応募があるからです。つまり、コストが発生しがちな、営業や採用において、時間以外のコストをかけていないので、その分、利益を出しやすくなっています。そのため、サービス提供側の余裕につながり、働き方にも繋げられているというわけです。これら全て、Web戦略に力を入れてきたことから始まっています。
経営の鉄則は「時流に乗ること」だと考えています。
時流に乗っていないビジネスは、どうしてもスムーズに進みません。船だって、同じ話です。時流を見極めながら、会社経営を進めないと、非効率な経営になります。当社は地方創生という言葉できる前から地方に向けたビジネスを行い、移住が話題になる前から移住を伴う採用をしています。その結果、世の中のトレンドワードに乗る形で、ビジネスも拡大してきたように思います。(とはいえ、まだまだ小さな規模ですが。)
「働き方」については当面、続きそうな気がしていますし、「女性活躍(私自身、この言葉自体が好きではありませんが。)」も、これからまだまだ続く話題だと思います。当社でも女性のリーダーを増やしています。「働き方」の話題が続くのであれば、当社もこのトレンドに乗り、ブランディング化していきたいと考えています。昨日も全国紙の新聞社の方に取材していただきましたが、それも「働き方」についてです。
サービスの違いは伝わりづらい部分もありますし、どこも似たようなサービスだと思われがちですが、今後はこういった会社自体の思想・ビジョンといったものへの共感が益々強くなると考えています。当社とお取引いただけると、WebサイトやWebサービスにより、「働き方」のカイゼンにも繋げることができ、同時に当社の「働き方」に関するリアルについてのお話もできますといった、付加価値も提供し、差別化の一つにしていきます。
クラウド採算管理ソフト「Pace(ペース)」のリリース
今月より、新サービスをリリースしました。日報を活用して、案件別の採算状況をリアルタイムで把握できるクラウド採算管理ソフトです。
「Pace(ペース)」 https://paces.jp/
これは創業直後より、当社内で行っていた管理会計をシステム化したものです。特に当社のような受託ビジネスをやっている会社であれば、Paceを使うことで採算のカイゼンに大きく繋がると考えています。メンバー一人一人が今自分が携わっている仕事に対して、採算状況を見える化することで、意識・行動が変わります。働き方をカイゼンできない理由の一つに採算、収益性の把握が大きく関係していると考えています。「トヨタの7つのムダ」という話があるように、社内はムダのオンパレードです。そのムダを無くしていくには、一人一人が変わらなければいけません。細かい現場レベルのカイゼンを経営者が気付くことは出来ないと思いますので、ボトムアップでカイゼン意見が出るカルチャーにしないといけないと考えています。
どこかで聞いた話ですが、「売上を2倍にする方法は知らないが、1%改善する方法は100通り知っている。」、「コストを半減する方法は知らないが、1%改善する方法は100通り知っている」、まさにこれです。日々の積み重ねの先に大きな改善効果があります。
この状態を作るためには、管理会計を導入し、様々な角度からの分析をし、採算の改善を繰り返す、これに尽きると考えています。特に当社のような中小企業の経営者の仕事は、プレイヤーとしての日々の営業活動や生産活動ではなく、こういった仕組み作りです。
結果的にこの改善が他社との大きな違いを生み出すと考えています。当社も会社見学を受け入れ、いろんなノウハウも明かしていますが、見学を受け入れる理由は、手法を真似しても本質的には大きく変わらないと考えているからです。結局、その会社のカルチャーや一人一人がどう日々判断しているか、その状態こそが強みなので、手法だけ真似しても不十分と言えます。
そういったカルチャーとして落とし込むためにも管理会計が必要で、そのためのツールとして、この「Pace」が活きてきます。ご興味がある方は無料お試しも可能です。ぜひご利用くださいませ。
働き方3.0へのアップデート
「働き方3.0」という言葉は明確な定義はないと思いますが、当社では「時間」を中心としたワークライフバランスを重視した働き方を「2.0」と言い、そこからもう少し「個人の人生の幸せ」にまで及ぶ取り組みを「3.0」と言っています。
新たな取り組みとしては、「健康」と「資産形成」に対する支援です。社内で健康的な食事を摂れたり、プロのトレーナーの方にお越しいただいてのフィットネスなどを予定しています。資産形成に関しては特に若手社員はそのあたりの知識がないので、外部から専門家の方に来ていただき、資産形成に関する勉強会を社内で開催していきます。
「時間」、「健康」、「お金」…これに、日々取り組む「仕事のおもしろさ」が加わると、人生もっと幸せになっていくかな、と個人的には考えています。
こういった働き方カイゼンに取り組むことは、離職率の低下に繋がり、社員のモチベーションにも関わり、結果として、個人のスキルが高まっていくことで、会社の業績にもプラスになると考えています。そもそも、1日8時間までの労働で成長できる事業モデルを組めていないのは経営者の責任です。この範囲の中で事業が伸びるスキームを構築し、個人の成長を伴うことで、業績も伸びていく状態こそが、正しい経営だと私自身は考えています。
しかし、取り組むのは正直、難しいです。全員がすぐに理解できるわけではないので、「時間を減らせ、業績を伸ばせ、そんな両方求められても無理!」と捉えるメンバーも出てきます。「(仕事が終わっていないのに)、働き方を重視しているから、働く時間は短くしないといけないね。」といった行動を見かけたり。誤った理解をするメンバーも出てきますが、その上で、どういう仕組みを作って、浸透させていくのも経営者の役割だと考えています。
「働きやすいベンチャー」といった、一見、矛盾しそうなワードの組み合わせをこれからも追求していきます。
今期の新たな方針として、大きな部分ではこのあたりです。
「Webで地方をおもしろくする」というビジョンのもと、今後も全国展開を加速し、地方に拠点を構える企業の方々を中心に、Webサイト制作やWebサービスによる「カイゼン」をご提供し続けて参ります。
第七期もどうぞよろしくお願いいたします。