2019.03.28 - Thu
営業マンが売れるようになるためにはネクタイの色を赤色から黄色にしたところで、受注率は変わりません。
よく、ホームページは24時間休まず働く営業マンだ、と言われます。
個人的には、最近の働き方改革の中で、そんなこと言わずに、ホームページにも休ませたら、と思うのですが、休ませ方もよく分からないので、常に働いてくれるものであることは間違いありません。
今日はWebサイトの成果を改善する方法で、比較的取り組みやすく、効果の高い方法をお伝えします。
先ほどの24時間働く営業マンという言葉をもとに説明していきますが、まずは質問です。
“例えば、売れない営業マンが売れるようになるために、ネクタイの色を赤色から黄色にしたところで、受注率は変わりますか?”
スーツをピシっとしたものにするのであれば、多少は変わるかもしれませんが、ネクタイの色を変えたところで、変化が起きるとは思えません。
私も何千現場と営業してきていますが、結局、商品設計、営業トーク、営業資料などを変えないと、売れるようにはならないのが、実際の営業だと思います。
Webサイトも同じで、ボタンの色を変えたら、コンバージョン率が変わりました、みたいな記事も見かけますが、はっきり言って、たまたまと考えても良いものです。世の中の多くのWebサイトは、営業マンのネクタイの色を変えるような改修をよく見かけます。少ししか変えないので、データ上、全然変化が見られないといった感じです。
実際、ABテストなどの細かくカイゼンする手法はとても効果があります。ただ、ABテストにも前提があります。それは、ある程度の量のアクセス数がないと、正しく判断できない、ということです。
当社のお客様には地方に本社を構える方が多くいらっしゃいます。いわゆる「商圏」といって、半径何kmが商売のエリアになっているお客様が大半です。
その町の人口から考えると、取れるアクセス数は正直全然多くありません。なので、ABテストも良いのですが、もっと抜本的に見直すことをやった方が、手っ取り早いのが現実だと考えています。(よく、Google Analyticsの分析をして欲しいと言われますが、正直地方で展開する企業のアクセス数からは大きな変化と言えるほどの分析はできないので、別のことに予算を回しましょう、と提案しています。)
例えば、通常のコーポレートサイトで広告をかけない場合、1日50~100ユーザー数も取れると、地方だと悪くないレベルのWebサイトになります。月にならすと、月間2,000ユーザーというサイトです。コンバージョン率が0.5%あれば、ここから10件の問い合わせが入ります。おそらく、これだけ問い合わせが入れば、地方の中小企業だと全然悪くないという結果になるかと思います。年間で100件以上の問い合わせになるので、そこからの実際の受注率で考えると、Webサイトの投資対効果は、オフラインのチラシやフリーペーパーよりも、遥かに分かりやすく、確実性が高いものと言えます。
つまり、営業マンを売れるようにすることと一緒で、Webサイトに載っている内容を見直すことが一番、カイゼン効果があります。
営業では、「4つの不」と言われているものです。
・不信:お客様からの信用獲得
・不要:お客様も気付いていないニーズへの提案
・不適:お客様に適しているかどうか
・不急:お客様が今買うべき理由
この4つの障壁を越えないと、営業では売れない、と言われています。
Webサイトを営業マンだと思うのであれば、全く同じなわけです。Webサイトの役割としては契約ではなく、その前段階のリード(見込み客)を獲得するものなので、完全に同じというわけではありませんが、ネット上で、あっという間に比較が出来てしまうWebサイトという存在を考えると、やはりこの4つの不を超えることをベースにした、コンテンツを出し続けないといけないことになります。
問い合わせが増えないので広告を打とう、ということも悪くはないのですが、その前に、Webサイトをどんどん見直して、自然検索経由のアクセス数を伸ばしつつ、反響率を高めることに取り組む方が、確実性も高く、価値があるのではないかと考えています。
実際当社のコーポレートサイトも1年に一回のペースで、大きくリニューアルし続けており、問い合わせ数も増やし続けています。Web反響だけで成り立っている会社ですので、これまでのWeb経由で生み出された粗利額から考えると、Webサイトを変え続けることは投資対効果が極めて高いものと言えます。
※当社では「コンテンツ見直しサービス」という、インタビューを実施し、当社からコンテンツの見直しを提案させていただくサービスも行っておりますので、お気軽にご相談くださいませ。